久々のコラムになってしまった。
ずっと、どの区に住むのが一番いいのか考えていた。こんな時こそ頼ってしまうのは「住みたい街ランキング<首都圏版>」だ。5年連続、吉祥寺がトップのアレである。まずは某サイトのランキングを考察してみよう。
1位 吉祥寺
2位 自由が丘
3位 恵比寿
4位 二子玉川
5位 横浜
6位 広尾
7位 目黒
8位 中目黒
9位 鎌倉
10位 代官山
自由が丘、目黒、中目黒と目黒区の3カ所がランクインしている。ライバルの世田谷区は二子玉川のみ。恵比寿と広尾という渋谷区の2カ所を抑え、区別で考えれば1位だ。これはどういうことなのか。今年のAKB48総選挙と比較してみよう。しかも日本版ではなく、香港版と。
1位 前田敦子
2位 渡辺麻友
3位 大島優子
4位 柏木由紀
5位 山本彩
6位 高橋みなみ
7位 山内鈴蘭
8位 小嶋陽菜
9位 板野友美
10位 峯岸みなみ
1位の前田敦子は不動のエース。やはりV5の吉祥寺である。2位の渡辺麻友、“アイドルサイボーグ”の異名どおり男子人気は高い、ある意味定番。自由が丘こそセレブの定番だ。3位の恵比寿はデートも買い物も散歩も食事も万能型の街。ここも大島優子の芸風と酷似している。
ここでひとつ気づく。ユニット別に見てみれば、高橋みなみ、小嶋陽菜、峯岸みなみ……つまり「ノースリーブス」が全員ランクインを果たしているではないか。
AKBといえば前田と大島がツートップ。しかし、なぜ彼女たちがツートップたりえるのか。
巨大グループの精神的支柱である高橋、バラエティ路線を支える峯岸、さらに天然ボケの小嶋。彼女たちはAKB1期生であり、前田というトップを支え続けた縁の下の力持ち、最大の功労者だといっても過言ではない。
現在、世界を席巻する中国の経済は、歴史的に見れば香港が築き上げてきたことは間違いない。北京でも上海でもなく香港に住む人たちは、ノースリーブスに自分たちの歴史を投影しているのだろうか。
そんな目黒区のプライドは、区の公式ホームページを見てみれば分かる。多くの高級住宅地の中で、トップページに「選挙」の項目があるところは、目黒区だけ。これだけ政治不信が募る我が国で、“最も選挙を大切にしている区”というだけで安心できる。
思えば、総選挙を行なっているAKBは今年の都知事選でイメージキャラクターを務めた。そのプロデューサーである秋元康は、目黒区出身だ。
目黒区に住むこと、それはトップを支える縁の下の力持ち。まさに男の生き様なのである。
ライター 亀池聖二郎
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