ここ数年、首都圏や大阪といった大都市では各地で「再開発」が進み、駅前あるいは駅直結で巨大なショッピングモールが出現し、決まってその横には「タワーマンション」(超高層マンション)も建っている。
人はタワーマンションを求めるのだろうか。ここで名作映画『ロッキー』をヒントに考えてみよう。
ロッキーはアポロとの戦いの末に何を求めていたのだろう? チャンピオンベルトが欲しかったのだろうか。それとも強い男に殴り勝ちたかったのだろうか。
もちろん「両方」という答えはありうる。“強い”ことは男にとって大きなロマンではあるものの、決して「それだけ」ではない。“イタリアの種馬”と呼ばれた男は、リングの中心で愛を叫びたかった、とあえて断定してみる。
自分のどうしようもない人生を変えてくれた、愛するエイドリアンにカッコイイところを見せたかった。強い男をぶっ飛ばして、リングの上で彼女の名を叫びたかった。
なぜかそう思えるのか。ロッキーはアポロ戦直後、何よりもまずエイドリアンの姿を探している。さらに彼がシリーズの中で最も我を忘れたのは……『ロッキー3』でクラバー・ラングに愛する妻を侮辱された時であり、恩師ミッキーの制止も振り切りロッキーはクラバーと戦って敗れた。
宇宙海賊キャプテン・ハーロックは言った。「男には負けると分かっていても戦わなければならない時がある」。それは、好きな女を幸せにするための戦いだ、と思う。
しかし結婚生活が長くなると、女性はそんな男のロマンに対して無慈悲になっていく。そんな奥さんに対する最大のプレゼントとは何か。これは結婚経験がある者にしか分からないかもしれないが、どんなアクセサリーやどんな花束よりも、間違いなく「家」だ。
女性は永遠に「お城みたいなお家に住みたい」と思う夢想家であり、「資産として自宅を持つ」という現実家でもある。にも関わらず、そんな家を郊外に購入しても満足してくれない、じゃじゃ馬だったりする。
でも今の東京……おそらく郊外でもそんな家は買えないだろう。それほど住宅事情が困窮している日本にこそ、タワーマンションが必要なのだ。
超高性能な機能、耐震などなど、最新の技術力が注ぎ込まれているタワーマンションの賃貸住戸から都心の夜景を眺めれば、女性はお姫様になれる。
そして男は戦い終えたあと、そんなお姫様が笑顔で出迎えてくれる家に帰り、また明日も戦おうと誓う。
タワーマンション、それこそまさに男の生き様なのである。
ライター 亀池聖二郎
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